輝く女性たち

長郷徳子さん / オレンジほっとカフェ諫早 代表

 

 私は、「認知症カフェ」を通じて地域で繋がり支え合う活動をしているボランティアグループの代表をしています。私が初めてボランティアに取り組んだのはアメリカで、夫の留学先米国国立衛生研究所(NIH)で、さまざまな国から留学して来た方々のお世話をしました。誰かの役に立ち、喜んでいただく事で幸せを感じます。

21歳の時に、「自分の人生は仕事とボランティアの2本立てにしよう。」と決意しました。

40歳の時に「国際ソロプチミスト諫早」に入会したことが大きな転機になりました。国際ソロプチミストは、世界122カ国に約75000人の会員を擁する女性の国際的なボランティア組織です。認知症の当事者・ご家族のために何か私に出来ることがあれば・・・と考えていた私が、3年前にボランティアグループを立ち上げる事が出来たのは、この大きな組織の中でのさまざまな経験があったからに他なりません。

 

 

  

 

諫早市の会場(スウェーデンハウス長崎展示場)

地元のみかんをいただきながら(多良見図書館)

2015年の認知症に対する国の取り組み「新オレンジプラン」で普及推進の方針が示された「認知症カフェ」は、認知症の方、ご家族、地域の方が集う場です。

「認知症カフェ」は、一般的な認知度は低いようですが、全国各地で設置が進んでいます

 

【活動の目的】

 平成27年3月、ボランティアグループを立ち上げ、活動についての4つの目的を掲げました。

1 認知症の方とご家族がほっとできる場所を提供する。

2 家族同士、家族とボランティアスタッフが支え合う繋がりを作る。

3 認知症に関わる様々な情報を発信する。(オープンにしやすい地域作りを目指す)

4 専門医のサポートを受ける事で、個別相談を実施し、受診・早期発見に繋げる。

  (10時半~14時のカフェには、毎回諫早病院認知症疾患医療センター長・長郷医師が参加)

 

 カフェの対象者は、予備軍である軽度認知障害(MCI)の段階から認知症軽度,中程度の方とご家族です。

 認知症の方は、一般に思われている認知症のイメージより軽い方が多く、その期間も長いのです。

【活動の内容】

○月に1回開催

  時 間 10時半~14時(スタッフ手作りの昼食付き)

  場 所 スウェーデンハウス長崎展示場・長崎県看護センター

  内 容 専門医の講話・脳トレ・音楽療法・コグニサイズ・歓談・個別相談・コントなど

  参加費 500円(昼食材料代・飲み物代)

  定 員 25名

○月に2回開催

  時 間 13時~15時15分

  場 所 森ビル(多良見町)・多良見図書館

  内 容 脳トレ・パタカラ体操・歓談など

  参加費 300円(お菓子・果物・飲み物代)

 

 

手作りの昼食

 

国丸花丸(くにまるはなまる)つながるカフェ~(みんなで手遊び)

✱認知症カフェの役目

 ○介護するご家族のサポート(ご家族のみの参加もあります。)

   ○認知症の方が出かける場所・居場所となる。

      当事者が抱える思いとして、時間・場所・人との繋がりの喪失感があるが、カフェでは人との

  繋がりを感じることができる。

 

✱その他の活動

 ○認知症のドキュメンタリー映画「徘徊 ママリン87歳の夏」上映。1 日で 839人が鑑賞。

 ○ケアラーサポーター講座開催

  認知症や認知症当事者の生活や思いについて知り、地域で支える事を考える内容。

  昨年 3 回開催。 

【活動を通じて感じること】

   つながる幸せ♡喜ばれる幸せ

   認知症になってもその人らしさは失われません。

   人生の先輩である認知症の方やご家族の言動で感動する事、学ぶ事も多いです。

 また、認知症の方のためを思って、参加なさるご家族の愛情の深さを感じます。

 カフェに参加してくださる方々の笑顔とカフェに参加して良かったという声が何よりの喜びです。皆さんに喜んでいただくことで幸せを感じます。

 内容について仲間と創意工夫する楽しさもあります。

 3年間の活動で参加者 (認知症の方・ご家族・見学者・スタッフ) の延人数は、1500人を超え、共に活動するスタッフも 40名程になりました。さまざまな性格・色々な能力のスタッフが作りだすハーモニーが自慢です。素晴らしい仲間と活動できる幸せも感じています。

 

 

笑顔のお客様とスタッフ(多良見町森ビル)

 

なごやかに(多良見町森ビル)

 アルツハイマー病の症状は、「脳の病的変化」以外の要因が、実はポイントとなることも。

 周りの接し方、生活習慣病やご本人の気持ちなどです。

 介護者の気持ちが認知症の方の行動や表情にあらわれると言われています。

 ご家族が穏やかになられて、いらいらして叱ったり、責めたりすることが減るように、ご家族の心にやすらぎや安心感を与える事が出来るという点で「認知症カフェ」はその意義が大きいと言えます。

 また、認知症の方への接し方・認知症についての考え方など専門医による講話を毎月行うことで、介護者の知識を増やし、負担を減らす効果を感じます。

 今後、参加者の方々の症状が進んだ時に、どのようにご本人・ご家族を支えることが出来るかが現在の課題です。

(更新 平成30年6月)

ライフ年表

35歳 夫の留学先、米国国立衛生研究所(NIH)で海外からの留学者に対するボランティア
40歳 国際ソロプチミスト諫早入会
49歳 国際ソロプチミスト諫早会長就任
50歳 国際ソロプチミスト日本南リジョン(九州・沖縄8県)広報委員就任
53歳 オレンジほっとカフェ諫早設立
55歳 国際ソロプチミスト日本南リジョン広報委員長就任
※国際ソロプチミストは女性の国際的なボランティア組織です。教育へのアクセスを通じて「女性と女児の生活を向上する」事を目指して活動しています。 「南リジョン」で 「検索」

  • 現在の仕事(活動)を始めるきっかけ又はやりがい
  • 「徳子、認知症カフェをしてくれない?」突然の夫の言葉が、「認知症カフェ」を開催するきっかけです。
    以前から「認知症カフェ」に関心があったものの素人の私には出来ない事だと思っていました。専門家がなさるものだと思っていたのです。
    夫の一言に「私がやってもいいんだ!」とわくわくしながら「はい!」と返事した事を覚えています。

  • 座右の銘(好きな言葉)
  • 【和顔愛語】

    笑顔と言葉の大切さを実感しています。
    私の笑顔と言葉でまわりの方の心が和むことがあれば、嬉しく思います。

  • これからしたいこと(今後の目標)
  • フェイスブックで活動を広報しています。
    カフェを必要とされている方々に「オレンジほっとカフェ諫早」の情報を届けて一人でも多くの方のお役に立つこと、スタッフを更に増やして、諫早全域で「認知症カフェ」を開催することが 現在の夢です。
    この温かなカフェの雰囲気を長崎全域に広げていければと思っています。